Wx-WidgetMaker-0.01 > Wx::WidgetMaker

名前

Wx::WidgetMaker - wxPerlのためのCGI.pmのようなライブラリ

概要

    use Wx::WidgetMaker;

    $q = Wx::WidgetMaker->new(-parent => $frame);

    # ページャーにコントロールを'print'する
    $ctrl = $q->h1('H1 text');
    $pagesizer = Wx::BoxSizer->new(wxVERTICAL);
    $q->print($control, $pagesizer);

    # あるいはStaticTextを'print'する
    $ctrl1 = $q->print('Password: ');

    # あるいはコントロールの配列リファレンスを'print'する
    $ctrl2 = $q->password_field(
        -name => 'password',
        -default => 'blue',
        -size => 50,         # 文字数ではなくウィンドウの幅
        -maxlength => 30,
    );
    $rowsizer = Wx::BoxSizer->new(wxHORIZONTAL);
    $q->print([$ctrl1, $ctrl2], $rowsizer);

    $pagesizer->Add($rowsizer);

説明

wxPerlを学習し始めるとき、どのウイジットがどんな機能を扱っているのかを 明確にわかるようにしようとしてイライラするかもしれません。 CGIを開発したことがあれば、Webブラウザをグラフィカルなユーザー・インターフェース として利用することが悪くないことだということは、すぐにわかるでしょう: あなたがHTML/CGI開発者として当然だと思う機能を実装することは複雑かもしれません。

このモジュールはwxPerlダイアログを、CGI.pmに似ているAPIを使うことによって Perl CGIプログラマにとって、もっとフレンドリにしようとしています。 (特に、私が便利/適切だと考えたCGI.pmの:standardでエキスポートされるタグの サブセットをサポートしています) 適用可能ところでは、妥当なCGI APIに忠実にあわせ、そうでなければ なんらか直感的にわかるようなことをするようにしています。

フォーム関連のメソッド(popup_menu, textfield, 等)は、-nameパラメータを 必要とします。それはCGI.pmと同じ目的を果たします。 ユーザーがフォームから入力/選択した値は、$q->param('somename')を通して アクセスすることができます。'somename'のところは-name引数で与えられたものです。

メソッド

以下にAPIのリファレンスを示します。一般的にメソッドは、 名前付きのパラメータ(-name => 'first')と並べられた順番で渡される 名前無しのパラメータの両方を取ります。オプションのパラメータは それぞれのデフォルト値を持ちます。それは括弧の中の右側に並べます; そうでなければ、そのパラメータは必須です。

new

コンストラクタ

パラメータ

  • -parent

    親ウィンドウ(Wx::Windowでなければなりません)。

戻り値

新しいWx::WidgetMaker オブジェクト

h1, h2, h3, h4, h5, h6

同じ名前のHTMLタグと同等。 これらのメソッドは、文字列パラメータをそれぞれ大きさの 太字フォントで表示します。h1が最も大きく、h6が最も 小さくなります。HTMLタグとは違い、テキストの前後に改行は 入らないことに注意してください。このため明示的にあなたの 行に改行を入れなければなりません。

パラメータ

  • テキスト文字列

戻り値

Wx::StaticTextオブジェクト

textfield

パラメータ

  • -name

    textfield(テキストフィールド)の名前

  • -default, -value ('')

    textfield(テキストフィールド)のためのデフォルト・テキスト

  • -size (-1)

    textfield(テキストフィールド)のサイズ(幅)

  • -maxlength (unimplemented)

    ユーザーがそのtextfield(テキストフィールド)に入力できる最大文字数。 現在、これは実装されていません。

戻り値

Wx::TextCtrlオブジェクト

password_field

パラメータ

  • -name

    textfield(テキストフィールド)の名前

  • -default, -value ('')

    textfield(テキストフィールド)のためのデフォルト・テキスト

  • -size (-1)

    textfield(テキストフィールド)のサイズ(幅)

  • -maxlength (unimplemented)

    ユーザーがそのtextfield(テキストフィールド)に入力できる最大文字数。

戻り値

Wx::TextCtrl

textarea

パラメータ

  • -name

    textarea(テキストエリア)の名前

  • -default, -value ('')

    textarea(テキストエリア)のためのデフォルト・テキスト

  • -rows (50)

    高さ(ピクセル単位) (XXX: テキストの行数であるほうが望ましいかもしれません).

  • -columns, -cols (100)

    Width in pixels (XXX: テキストの文字数であるほうが望ましいかもしれません).

戻り値

Wx::TextCtrl

パラメータ

  • -name

    popup_menu(ポップアップメニュー)の名前

  • -value, -values

    そのメニューのための値の配列へのリファレンス。

  • -default, -defaults (-valueの配列での先頭要素)

    最初に選択されるメニューの値。

  • -labels (-value の値)

    -valuesでの各値をテキスト・ラベルに関連付ける ハッシュ・リファレンス

戻り値

Wx::Choiceオブジェクト。

scrolling_list

パラメータ

  • -name

    scrolling_listのための名前。

  • -value, -values

    メニューのための値の配列へのリファレンス

  • -default, -defaults

    最初に選択されるメニューの値 (-valueの配列の先頭要素)

  • -size (50)

    ウィンドウの高さ (XXX: 一度に表示される要素の数のほうが望ましいかもしれません)

  • -multiple (false => デフォルト・スタイル)

    もしユーザーが複数のメニュー要素を選択することができれば、True

  • -labels (-valueの値)

    -valuesでの各値をテキスト・ラベルに関連付ける ハッシュ・リファレンス

戻り値

Wx::ListBoxオブジェクト

checkbox_group

このメソッドは、まだ実装されていません。

パラメータ

  • -name

    checkbox_groupの名前

  • -value, -values

    ベースとなるチェックボックスの値のための値の配列へのリファレンス。

  • -default, -defaults (どのボックスもチェックされません)

    最初にチェックされている値。

  • -linebreak (false => 水平)

    垂直に並べてチェックボックスを表示するためにはtrue値を設定 してください。詳細は-rows と -cols のエントリをご覧ください。

  • -labels (-valueの値)

    -valuesの中のそれぞれ値と、テキストラベルを関連付ける ハッシュ・リファレンス

  • -rows (1)

    -linebreakがfalseであれば、-rowsの値は表示する 最大行数になります。

  • -cols (あるいは -columns) (1)

    -linebreakがtrueであれば、-rowsの値は表示する 最大列数になります。

  • -rowheaders

    このパラメータは、まだ実装されていません。

  • -colheaders

    このパラメータは、まだ実装されていません。

  • -nolabels (false => ラベルを表示)

    何もラベルを表示したいためには(実際には、すべてのラベルで''を 表示するために)trueに設定してください。

checkbox

パラメータ

  • -name

    チェックボックスのための必要とされる名前。

  • -checked, -selected, -on (false => チェックされません)

    最初にそのチェックボックスをチェックしておくためには、 これらのオプションのいずれかをtrue値にしてください。

  • -value

    このパラメータは何もしません。CGI.pmでは、'on'になっている チェックボックスに関連付けられた値を設定するために使うことが 出来ます。しかしwxPerlでは、チェックボックスがチェックされて いれば値はTRUE、チェックされていなければFALSEになります。

  • -label (-name 引数)

    ユーザに表示されるオプションのラベル。

戻り値

Wx::CheckBox オブジェクト。

radio_group

パラメータ

  • -name

    radio_groupに必須の名前。

  • -value, -values

    値の配列へのリファレンス。これらの値はラジオボタンの ラベルとして表示されます。-labelsをご覧ください。

  • -default (選択なし)

    最初にチェックされている値。

  • -linebreak (false => 水平)

    チェックボックス(訳者注:ラジオボタンの間違いでしょう)を 垂直に並べるためには、これにtrue値を設定してください。 詳細は-rows と -cols エントリをご覧ください。

  • -labels (-valuesを利用します)

    -valuesと同義語です。CGI.pmでは、-valuesは各ラジオボタンを値を、 -labelsはラベルを与えます。wxPerlでは、ラジオボタンは関連付けられた 値を持ちません。そのため-valuesと-labels のどちらを使っても同じことです。 もし両方とも与えられると、-labelsが優先されます。

  • -rows (1)

    -linebreakがfalseであれば(あるいは与えられなければ)、-rowsの値は 表示する(最大)行数になります。

  • -cols (or -columns) (1)

    -linebreakがtrueであれば、-colsの値は 表示する(最大)列数になります。

  • -rowheaders

    このパラメータはまだ実装されていません。

  • -colheaders

    このパラメータはまだ実装されていません。

  • -nolabels (false)

    何もラベルを表示しないためには、これをtrueに設定してください。

  • -caption ('')

    このパラメータはCGI.pmへの追加です。しかしラジオボタンの グループの周りに配置されるStaticBoxがあるので、ここでは便利です。 (好きか嫌いかに関わらず、Wx::RadioBoxはこうします)。 StaticBoxのためのラベルを指定するために-captionオプションを使って ください。 どこかの時点で、私は個々のRadioBoxを使ったradio_groupを実装し、 StaticBoxでradio_groupを囲わないようなオプションを提供するかもしれません: これにより-rowheaders と-colheadersも実装することができます。

戻り値

Wx::RadioBoxオブジェクト

submit

テキストがついたボタンを作成します。そのボタンには何も イベント・ハンドラがつけられていないので、CGIフォームでの submitボタンとは似ていないことに注意してください。 そのためデフォルトでは、ボタンをクリックしても何も起きません。

パラメータ

  • -name

    submitボタンに必須の名前。CGI.pmとは違い、この名前はボタンラベルとして 表示されません。これはwindow名です。こうしなければ-nameパラメータは、 他のメソッドと矛盾してしまいます。

  • -value, -label ('Submit')

    CGI.pmでは、-value (あるいは -label)が、ボタンが押されたとき アプリケーションに"下で"渡される関連付けられた文字列を与えます。 ここでは、その代わりに-valueがボタンのラベルになります。 ラベル文字列を$button->GetLabel()で取り出すことが出来ることに注意 してください。

戻り値

Wx::Buttonオブジェクト

image_button

パラメータ

  • -name

    ボタンに必要な名前。

  • -src

    ボタン上のビットマップの位置を与えるファイル名。 絶対パスのファイル名か現在の作業ディレクトリからの 相対パスでのファイル名を与える必要があります。 現在では、以下の拡張子がついたファイル名をサポートしています (wxWindowsがそれをコンパイルで入っているものとします): .bmp, .gif, .xbm, .xpm, .jpg, .jpeg, .png, .pcx, .pnm, .tif, .tiff. そうでなければ、おそらくセクメンテーション・フォルトになるでしょう。

  • -align

    このパラメータは実装されていません。

戻り値

Wx::BitmapButton。

print

これはCGI.pmのメソッドではありませんが(しかしApache.pmのメソッド(!) ではあります :)、StaticTextオブジェクトを作成したり、Sizerに制御 オブジェクトを追加するためには役に立ちます。

パラメータ

  • -add

    このパラメータは文脈に合わせてオーバーロードされます。もし引数が 普通の文字列であれば、StaticTextオブジェクトが返されます。 もし引数がWx::Controlオブジェクト(TextCtrl、Choiceなど 他のWx::WidgetMakerの1つによって返された何か)やオブジェクトの 配列リファレンスであれば、そして-sizer引数がWx::Sizerであれば、 そのコントロールは直接sizerに追加されます。詳細については以下の -sizerパラメータをご覧ください。

  • -sizer (undef)

    -add引数がWx::Controlであれば、オブジェクトは-sizer引数で指定された Wx::Sizerに$sizer->Add($control)で追加されます。 もし-add引数がWx::Controlオブジェクトの配列リファレンスであれば、 すべてのオブジェクトは順番に$sizerに追加されます。

  • -option (0)

    Wx::Sizer::Addへの'option'パラメータ。

  • -flag (0)

    Wx::Sizer::Addへの'flag'パラメータ。

  • -border (0)

    Wx::Sizer::Addへの'border'パラメータ。

戻り値

-textが文字列であればWx::StaticTextオブジェクト、 あるいは-sizerが与えられていれば何らかのWx::Controlサブクラス

param

パラメータ

  • ゼロまたは1つの文字列

    paramの"setterバージョンがないことに注意してください。"

戻り値

何も引数が渡されなければ、全ての子供コントロールの名前のリストを 返します(それらが名前を持っていものとして。もしこのモジュールで 作られたのであれば持っています)。もし名前が渡されると、 リスト・コンテキストでは選択された値を返します。一方、 スカラー・コンテキストでは見つかった最初の値を返します。

作者

Copyright 2002, Scott Lanning <[email protected]>. All rights reserved.

This module is free software; you can redistribute it and/or modify it under the same terms as Perl itself.

参考資料

WxCGI のPOD。

wxPerl メーリング・リスト